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待合室 @東京国際映画祭・六本木 [映画]

今年もまた、東京国際映画祭に行ってきた。
第19回東京国際映画祭

今回も日本映画・ある視点部門に絞って、3作品を観てきた。
昨年の今頃はちょうど忙しくなる直前で、割と平日の日中でも自由に観に行けていた。
今回も、ちょうど1~2ヶ月前から多忙な日々から解放されているので、平日の夕方のみだが行くことができた。

まずは、この作品を観た。

待合室  Notebook of Life
監督:板倉真琴
Cast 富司純子/寺島しのぶ/ダンカン/風見章子


富司純子・寺島しのぶの親子共演ということが話題になりそうだが、
そういったことは抜きに観ても、いい映画だと思う。
親子共演といっても同じ一人の人物の若い頃を寺島さんが、
今を富司さんが演じているというだけで、実際寺島さんも舞台挨拶のときに
「母と現場で一度も顔を合わせないと知ってこの話を引き受けた」と話していた。
あと、一人若い女優さんが出ていて、舞台挨拶に立って数分立つまで
知らなかったのだが、楯真由子さんという方、あの夏目雅子の姪だそうだ。
意外とドラマにたくさん出ているらしいが、学園モノの一生徒役が多く、
出てたと言われても記憶にない…これから有名になっていくのだろう。

さてこの映画、本当に日本の田舎の原風景ということが前面に出たもので、
昨今の愛だの恋だの冒険だの魔法だのマシンガンだの言ってるものとは
一線を画していて、これこそ本当に映像作品の原点だなぁと思えた。
昨今は皆ストーリーとか技術とかに凝り過ぎているが、本当は場面描写、
情景描写こそが映像の醍醐味なんじゃないかと思う。
東北の北国の、一人の名もなき女性とその日常、その半生、取り巻く人々。
饒舌に語らないし濃度も抑えているし、だからこそその下にあるメッセージが
強く感じられる、大変高貴な作品だ。監督はじめ役者やスタッフの熱意が感じられる。

日常の一コマを切り取ったものに本質があるんじゃないかと、
昨年と同じような感想で申し訳ないが、思った次第である。

ただ難を言うならば、この映画、ちょっと長いかも。
間延びしている気もする。会場内ではあくびがあちこちから聞こえた。
まぁこのあくびというのも作品に没頭したい身としては非常に不愉快なのだが。
あんたの評価は聞きたくないよ、と。つまらないのはわかるが我慢してよ、と。
これだから映画館は嫌だ。うちでじっくり観たいと思った。

それにしても、「国際」映画祭だから仕方ないのかもしれないが、
せっかくのいい作品になんで英語字幕をつけるのだろう。
英語と日本語は文法とか組み立てが根本的に違うから、
せっかくの1フレーズが、その間が、英語の字幕のせいで台無しになってしまう。
123と話していくとして、1があって、この次に何を言うのだろうと思っていても、
英語の字幕は日本語と逆に312とか321とかで出ちゃうから、
日本語で2や3を言う前に、次に日本語が言うセリフがわかってしまう。
見たくないと思ってもどうしても目に入ってしまう。全部倒置法で訳せばいいのに。

あと、英語の字幕を見て思ったのは、いかに英語の幅が狭いかということ。
日本語の微妙なニュアンスの差を英語は全然伝えられていない。
日本人でよかったなぁとつくづく思う。

あと、ティーチインとか舞台挨拶の通訳は要らないと思う。
あんなもん、ほしい人だけにイヤホン渡して無線で流せばいいのに。
時間半分損してると思う。
まぁこの日のインタビュアーは通訳無視でどんどん話を進めていたが…。

そして最悪だったのは、自分の前に座っていた外人3人組。
どうやらエンタメの業界人っぽい。辛うじて日本語はわかるのだろうが、
この映画の良さは全くわかっていないようだ。
最初から最後までずーっとヒソヒソ話してるし、一人はケータイ取り出すし、
思いっきり大きなあくびを連発するし…
よっぽど蹴飛ばそうかと思ったが、できる限りスクリーンに意識を傾けて我慢した。
東京国際映画祭はいつも、自分が観る作品がたまたまそうなだけかもしれないが、
観客の態度が悪い。せきやいびきやポップコーンをほうばる音や…

…と、映画についての感想よりこの映画祭の悪口が殆んどになってしまったが、
とにかくこの映画、刺激が強いこの時代の風潮においては間違いなくヒットしないと
思うが、そういう嗜好の方々にこそ、是非一度観ていただきたい。

雪国、そこには極寒の辛さを乗り越える強さがある。


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noel

2月に岩手で行われた試写会で見ました。
「命」が軽んじられている今、多くの人に見て頂きたい映画だと思うのですが。
by noel (2006-11-03 10:41) 

俺

こんばんは。
確かに、命が軽んじられてる今ということでは何かしら有意義なものもあるかもしれません。

ただ、率直にあの映画の感想を述べると、女子学生が発した問いが今も頭の中でうろうろと落ち着く場をなくしているのが本音です。
おばちゃんの「生きていれば、きっといいことがある」という言葉が染み入らないのです…
勿論、小生自身今死にたいとか生きてても無駄だとか思っていませんが、ただ死にたいと言う人間に論理的に説得する能力を有していないのです…あの映画を死にたいと思う人間は観てどう思うのか、聞いてみたいものです。おばちゃんみたいな人がいっぱいいれば本当に世の中平和になるのか、と…
by (2006-11-04 00:47) 

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